補陀落山寺
熊野三山参り2日めの朝は雨~~
駐車場がすぐ前にある補陀落山寺に行きました
補陀洛山寺は
浜の宮王子の守護寺
天台宗に属し
山号は白華山
本尊は十一面千手観音
お隣は
熊野三所大神社
渡海僧が乗りこんだ船を復元したものがお寺の境内にある建物のなかに展示されています。
奇妙な形をした小さな船で船の上には屋形が作られています
それからその屋形の前後左右を4つの鳥居が囲んでいます
この渡海船の上に立つ4つの鳥居は「発心門」「修行門」「菩薩門」「涅槃門」の四門を表わしています
修験道の葬送作法によると
死者はこの4つの門をくぐって浄土往生すると考えられています
渡海船に立てられた4つの鳥居は
渡海船がそのまま葬送の場であることを表わしています
展示されている船には帆は掛けられてはいませんが
船出の折には白帆があげられたそうです
渡海僧は
30日分の食料と灯火のための油を載せて
小さな屋形船に乗りこみます
渡海僧が船の屋形のなかに入りこむと
出て来られないように扉には外から釘が打ちつけられたそうです
渡海船は
白綱で繋がれた伴船とともに沖の綱切島あたりまで行くと
綱を切られあとは波間を漂い
風に流され
いずれ沈んでいったものと思われます
船のしつらえや渡海の方法などは時代により異なるのでしょうが
補陀落渡海とは
いわば生きながらの水葬であり
自らの心身を南海にて観音に捧げる捨身行だったのでしょう