西国三十三所観音霊場第7番目の札所
壺阪寺のあとは
日本最初の厄除け霊場の岡寺にお参りに行きました
岡寺の創建は寺伝によるとおよそ1300年前
天智天皇の勅願によって義淵僧正が建立されました
開祖の義淵僧正とは伝説にみちた人で
生年不明(?~728)
ただ出生には伝説が残されています
大和国高市郡に子供に恵まれない夫婦がおり、彼等は日々観音様に子が授かるよう祈りを捧げていました
そんなある日の夜突然子供の泣き声がして
夫婦が表に出てみると柴垣の上に白い布に包まれた赤子がおり
驚き中に連れて入ると馥郁たる香りがたちまちに家の中に満ちました
その後この夫婦に養育されていましたが
その噂を聞いた天智天皇は
観音様の申し子だとして
この子供を引き取られ
岡宮で草壁皇子(662~689)とともに育てられました。
この子供こそ後の義淵僧正となりました
岡寺は古く正式には『龍蓋寺』という寺名でありますが
この『龍蓋寺』という名は
飛鳥の地を荒らし農民を苦しめていた悪『龍』を義淵僧正がその法力をもって池の中に封じ込め大きな石で『蓋』をし改心をさせたことからその名が付いたと伝わっています
『龍に蓋をする→龍蓋寺』というわけです。その後悪龍は改心し善龍となって今でも池に眠ると伝わっています。
その池は現在も『龍蓋池』として境内に存在し蓋である大きな要石を触ると雨が降るという言い伝えも残っており
昔には『龍蓋池』の前で請雨(雨乞い)の法要も行われたと伝わっております
また悪龍の『厄難』を取り除き飛鳥を守った伝説は
現在まで脈々と続く岡寺の『やくよけ信仰』の始まりの所以の一つであるとも言われています。
娘達の身代わり籠札を納めて
厄除け祈願をしてきました